遥の私的日記
03年3月


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2003/03/09
 久しぶりの日記更新です。2月末から3月にかけて、就職活動に明け暮れていました…。
 私の説明不足で、皆さんから「同棲おめでとうメール」をいくつかいただいてしまいました…。いえ、まだ同棲はしていないのです。就職が決まったら、という約束をしただけなんです。
 同棲どころか、就職活動中は土日にお泊まりもやめているので、ほとんど会えてないんです。
 ママが「パパかわいそう…」って私をものすごく責めた目で見るから。それに就活に土日もないし、色々することもあるし。3月に入って達也に会ったのって考えてみたらたったの3日。しかも全部就活の合間に会ってご飯食べただけ。

 達也は「本当に来ないの?!」って最初はごねて、「早く内定もらってください」だとか「ご飯作るだけでもダメ?」(メール原文)とか我侭言い放題だったんですが、同期の人と飲みに行ったり実家に顔出したり色々ひとりで行動してるようで一安心。
 ってか、内定ほしいのは私の方だー!
 わーん、私だって会いたい気持ちを抑えてリクルートスーツを着ているのに…。

 就職活動って大変ですね…。今更ながらちゃんと働いて私とママを養ってくれるパパを尊敬。そして世の中の働いている方々も尊敬。スゴイ!
 私も頑張らないと…。


2003/03/27
 就活の休みと達也の休みがやっと合ったので、泊まりに行く。
 10時くらいからマンションに行って掃除と洗濯をする。家事の中で洗濯がいちばん好きだなー。天気もいいからすごく楽しくなって、シーツや枕カバーも洗濯。シーツを抱えると煙草の匂い。達也の匂い。

 調子にのってお布団まで干した。
 今日の晩御飯はずっと約束していた湯豆腐。もう暖かくなるから今日しかない! って、我が家では真夏でも湯豆腐ガンガン食べてますけども。
 お買い物に行って、下ごしらえをしたところで久しぶりにこんなに動いたので疲れてしまった。新しいシーツとふかふかのお布団を満喫しながら、お昼寝。

 寝たのが多分4時くらいで、帰ってきた達也に起こされたのが7時半。
「夢かと思った」って言いながらキスをしてくる。キスも1ヶ月ぶり。唇を離して私を見る。
「ぎゅってしていい?」そう言うと返事を待たずに両手をまわして、私を胸に押しつける。苦しいよ〜。しかも煙草くさい。でも好きな匂い。ずっとこうしてほしかった。

「安心する…」
 うん、こうしてると私も安心する。けど…
「おなか減った〜…」
 私が言うと達也が笑う。
「よし、ご飯食べよう。明日休みだし、夜は長いし」
 そういって小さくキスをした。

 ご飯を食べた後、お風呂に入ってソファで隣り合って座りながら、1ヶ月分の話をする。私はずーっと就活。達也は新しい部署に移ることになって、仕事が変わって慣れないから大変って話。
 そういえばさっきからあんまり元気がない。
「今日はもう寝よっか?」と尋ねると、イヤイヤと首を振りながらキスをする。
「明日お休みなんだし、ゆっくりねて。ね?」なんか子どもに言い聞かせてるみたい。

 私はお昼寝した後だし、眠たくなかったから隣で達也が眠るまで起きていた。
 達也はやっぱり疲れてたみたいで、ベッドに入るとすぐ眠りについた。寝顔をじっくり見る。
 前髪が伸びて、ちょっとだけ痩せたかもしれない。しばらく本を読んで達也にくっついて眠った。


2003/03/
 目が覚めると達也はベッドにいなくて、リビングで仕事をしていた。
 休みの日でも仕事のじゃまをしないっていうのは、達也との暗黙の了解。
 今日もいい天気。洗濯機をまわして朝ご飯をつくる。あ、今日はなっちゃんのめざまし卒業の日。テレビをつける。なっちゃんが泣いてるのをみて、思わず私もちょっと涙ぐんだ。そんな私を眼鏡越しに見て、達也が笑った。

 実を言うと今日は、私にとって特別な日。7年前の今日、初めて男の人を知った。私は14歳で、達也は22歳で、達也の部屋で。今より背も低くて体つきも子どもっぽかったと思うけど、達也の腕の中で頭がおかしくなるくらいドキドキしていたのを覚えている。

「こわい?」達也に聞かれて、頷いた。
 達也の指がボタンにかかる様子と、達也がシャツを脱ぐ様子に動揺した。
 私の髪を撫でて、抱き寄せる仕草がぎこちなくて、肌をあわせて初めて達也も緊張してることが伝わってきた。
 達也には何人か彼女がいたし、初めてなんてことはありえないはずなのに…、どうしてかわからなかった。
 後になって、怯えていた私にあんなことをしてもいいのか、不安になったからだと達也は話してくれた。

 達也が入ってきた時、ものすごい異物感と鈍い痛みで涙が出た。体がおかしくなりそうだった。でも、嫌な気持ちはしなかった。私は達也のものになりたかったから。
 前の彼女と早く同じことをされたかったから。
 中学生にとって大学生は今思うより大人で、抱かれることでその距離が縮まると思っていたから。
 もちろんあんなことだけで状況が一変することはなかったけど、でもその度に、切なげな声で呼ばれる私の名前や、果てた時の荒い息遣いや肩の動きを知ることが嬉しかった。

 洗濯物を干して、掃除をしておでかけ。
 あの頃の私には、こんなふうに達也と過ごしている今の私を想像できなかった。いつもいつも緊張して、むだに背伸びして、我侭も言えなかったな。
 達也も随分変わったと思う。前より私を必要としてくれているようになったと思うし、それを言葉にしてくれるようになった。気持ちを言ってくれるのって、思っているよりすごく嬉しい。

 車で私の好きな千駄ヶ谷の雑貨屋さんに行って、ずっと欲しかったカフェオレボウルとペアグラスを買う。そこから歩いてお店を見ながら渋谷まで行く。
 さすがに春休みだけあって人が多いなー。でも不思議なことに、ひとりで人込みを歩くと寂しくなるのに、達也と一緒だと気にならない。
 私も達也もいろんなものを見たがりだから、がんがん歩く。特に本屋さんでは、入ってすぐに個人行動、相手の好きそうな本が見つかったら即連絡、一通り見たら雑誌のコーナーで待ち合わせ、というのが決まっていて、しかも1軒だけじゃなくて渋谷だったらブックファースト、パルコブックセンター、タワーブックス、青山まで行ってABC全部見る。
 今日は、達也が仕事関係の本をいくつかと、私が画集と書評の本を。他にも青山でお洋服とケーキを買った。達也の靴と鞄も。

 帰りの車の中で、達也からプレゼントをもらった。欲しいなー、でもちょっと高いなーと諦めた、デザイナーの刺繍の本と、刺繍のABCという本。
「欲しがってたでしょ?」って。
 こういうところも好き。スキ。嬉しくて赤信号のときに頬にキスをした。
 こんなに甘やかしてダメだな〜って思うけど、達也にはどんどん私を甘やかして欲しい。私も達也を甘やかしているから。

<私信>
 メールを下さっているみなさま。本当にありがとうございます。お返事書けなくてごめんなさい。
 少しずつ書いていますので、もうちょっとお待ちください。
 頂いたメールは遥の励みになっています。
 それと、よくこういうことについて書いて欲しいっていうメールをもらうんですが、日記を書くの慣れてないのでなに書いたらいいか分からない時に、すごく助かってます。
 拙い文章ですが、お話できることはできるだけお伝えしたいって思うので、何かあったらメールを頂けると嬉しいです。


プロフィール

HN:遥
年齢:21
彼氏:います。
経験人数:一人。今の彼氏のみ
メアド:こちら(悪戯、悪ふざけ等お断り)


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