隠し事  by あゆみ





 

  私は通学の都合で姉夫婦の家に同居しています。姉は多忙なライター、義兄は画家の真似事をしています。ほとんど家に戻れない姉と違って、家から出ない義兄とは一緒の時間が自然と多くなります。

 高校一年生から暮らし始めて2ヶ月ほど経った頃でしょうか、いつの間にか義兄に惹かれている自分に気がつきました。
 そしてある夜、義兄と二人きりになったとき、ずっと抑えていた想いが私の口を滑らせました。
 姉に後ろめたさを感じながらも我慢できなかったのです。

「好きです・・・。」
 義兄ではなく、男として。
 99%無理な夢だと、いえ100%無理だと思っていました。

 ですが、義兄から返事は以外にも、「初めて会ったときから気になっていた。」と言ううれしい言葉でした。
 初めて会ったときから・・・姉が結婚する前からと言う事です。
 思わず、涙がこぼれました。

 立ち尽くす私を見て、義兄が抱きしめてきました。暖かくて、ふと体の力が抜けました。
 ゆっくり見上げて、義兄と見つめ合いました。
 激しいキスをしながら、胸やお尻、大事なところを義兄に撫で回されて、私の体は熱くなっていきました。

 されるがまま、ソファに倒れこんで、義兄の手が直接胸に触れようとした瞬間、玄関の扉の開く音がして、姉が「ただいま。」と帰ってきました。
 私は慌てて自分の部屋に戻りました。
 義兄も何もなかったように姉と話していました。
 残念な気持ちと姉への後ろめたさが込み上げました。

 あれから2週間何事もなく過ぎていきました。
 しかしチャンスはやって来ました。
 夕食を作っているとき、姉から今日は戻れないとの電話。
 振り返るとソファに座る義兄が見えます。
 私はドキドキしました・・・。

 姉の事を義兄に伝えて、また夕食を作り始めます。
 突然後ろから、義兄が抱きしめてきました。
 もう止められません、私たちは一線を越えてしまいました。
 義兄にリードされて、募りに募った想いをぶつけ合いました。

 私は初めてではなかったのですが、義兄のが大きくて、少し痛かったです。
 それが返って私の中に義兄の存在を感じられました。

 義兄と結ばれたこの日からもうすぐ一年。今では二人きりになれる時間を大切に、わずか10分でも、お互い満たされるようになりました。
 姉との暮らしを壊したいわけではないので、これからもこの「隠し事」は続くと思います。
(中・高生の恋愛告白掲示板より 2007年3月11日)

 
 義兄への想いを大切にしながら、ひっそりと恋愛されているのですね。でも、義兄さんにとって、あゆみさんが御しやすい性のお相手、になってしまってないことをお祈りします。あゆみさんにも早く本当の恋人ができるといいですね。

 
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