アスワンの王子
あとがき





 いやー、終わった終わった。
 大長編アダルトファンタジー、「アスワンの王子」、これにて全編の終了であります。

 長かったなあ・・・・
 本当に終わるかどうか、心配だったんですけどね。

 1999年1月1日にこのホームページ「綾綴人形」がスタートしたとき、既に「アスワンの王子」は連載されていました。別のサイトでね。「長編小説」部門を独立させて新しいホームページにしたものですから。
 だから、この作品はこのサイトよりも古いんですよ。うーん、なんか変ですね。
 記録が実はないのですが、たぶん連載開始は98年の10月ごろだったんじゃないでしょうか。あしかけ3年に及んだ連載だったといえるわけです。

 いやあ、それにしても長かった。最後までお読みいただいた皆さん、本当にありがとうございます。
 途中で投げ出してしまった方々、ちゃーんと完結しましたから、戻ってきてえ〜〜。



 実はこの作品、どうやって終わろうかというのを考えずに書き始めました。
 いや、終わりはわかっています。めでたくアスワンの王子と結ばれてハッピーエンド、なのです。
 ただ、その他の色々な状況については全くの未知数でした。とにかく1話1エッチでヨウシャが旅をする。これだけを決めていたのです。
 しかし、途中でその「1話1エッチ」のパターンも崩れてしまいましたし、なにしろ作者の貧しい経験では「だんだんエッチがエスカレートしていく」という目標も達成できませんでした。
 そして、さらに連載中に購入した「ロールプレイングゲーム作成ソフト」のせいで、「アスワンの最後は自作ロールプレイングゲーム」による「マルチエンディング」にしよう、なんてことまで思いつきました。
 この時点で、終わり方のいくつかのパターンが僕の頭の中にあったのです。
 けど、挫折しました。ようするに「作成ソフト」がモノに出来なかったのです。
「小説書き」は最後まで「小説」で勝負すべきだったんだ。なんて負け惜しみを言いながら、書き進めます。
 そして、ラスト。ロープレのマルチエンディングとしていくつか用意した終わり方とは、全く違ったものになってしまいました。

 いやあ、「ヨウシャの旅の終わりに作者がしかけた」のは「最低・最悪のオチ」でしたね。
 みんな、怒らんといてね・・・・。


 物語の終わりまでに明らかにしようと用意していた「謎」や「世界観」のいくつかは、結局、明らかにされないままになってしまいました。(これをエヴァンゲリオン現象という)
 上手く物語の中に組み込むことが出来なかったのです。それをあとがきで説明するのは野暮というもの。皆様勝手に想像して楽しんでください。
 仕込んでおいた伏線もそのまま捨て置かれたものがたくさんあります。これをあとがきで説明するのは野暮を通り越して作者の無能さを暴露するようなものだから、これもやめておきます。
 そもそも、どんな伏線を仕込んだか、忘れていたりして・・・

 終章は書いても書いても物語が完結に向かわず、あらかじめ長くなることは覚悟してはいたのですが、なんと原稿用紙換算で100枚になってしまいました。40枚を越えたところで「分けようかな」と考えたのですが、それでは勢いが衰えてしまいますし、「次回最終回だぞ」とあちこちで言いふらしているものですから、決断がつきません。50枚を越えたところで「最後まで行っちゃえ」と開き直りました。
 ちょっと暴挙だったかも。ま、最終回記念大増ページってなことで、お許し下さい。

 稚拙な作品ですが、それなりに楽しんでいただけたのであれば、幸いです。
 本当にありがとうございました。

 近いうちに、このジャンルでまたお会いいたしましょう。
 2001/09/05     峰しずく
 


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