あとがき
ご愛読ありがとうございます。 これにて、「風の予感」の完結です。 |
もともと「風の予感」に、最終回は存在しない予定でした。 サイトが続く限り、ずっと書き続けていこう。そう思って始めた連載でした。 それが、どうして最終回を書こうと思ったのか。 自分でも良くわかりませんが、多分、清花を幸せにしてあげたかったんだと思います。 これだけ作品中で活躍してくれているんですから、いつまでも過去をひきずらせていないで、普通の恋愛をさせてあげたい・・・ 連載開始当時は、果たして清花と和宣のラブストーリーになるのかどうかは、作者にもわかっていませんでした。 でも、物語が進むにつれ、この二人が本当にお似合いの恋人同士になってゆきます。 小説としての物語では、結婚というひとつのケジメではなく、「同棲を始める直前」で終わっています。まだまだ二人の前途にはありとあらゆる可能性が秘められている、ということです。 |
最終話を書くにあたって、ずいぶん悩み・考えました。 最終回の予告を一番詳しく書いたのは、多分「楽園CD」でしょう。「楽園」さんからCDへの収録依頼を受けたのは約1年前ですが、ちょうどその頃、「風の予感」の完結への構想をまとめつつありました。 「楽園」さんの締切にはとても間に合いそうにもないということがわかりましたので、せめて最終回への構想をCDに収録してもらってとか考えまして。 それから1年かかって完結にこぎつけたわけですが、楽園CDで予告した構想ともまた少し違ったものになっています。 最終話は、清花と和宣の物語には似合わないかもしれない、ラブラブなストーリーオンリーで、二人の幸福な前途を予感させた、ほんの短い物語で終わるつもりでした。 けれど、実際に最終話に取り掛かってみると、「やはり、案件があって、調査をして」っていうストーリーでないと、「風の予感」ではないよなあ・・・。でも、最終話らしい案件の出し方ってどういうんだろう・・・? そうして、こんな終わり方になりました。 「風の予感」も、先日完結した「アスワンの王子」とほぼ同時に連載をスタートしていて、つまりはこのサイト「綾綴人形」よりも歴史があるわけです。 |
目を見なかったストーリーもあります。番外編については、キャラクターごとに一話完結のストーリーにするつもりでしたが、今さら蛇足ですので、お蔵入りとなります。 完結を知った常連読者の方々からは、早くも「続編」や「第2部」といったリクエストを頂いています。実現できるかどうか作者にも自身はありませんが、テレビで評判の良かった連ドラが後にスペシャルとなってよみがえることがありますので、それに近いものが出来たらいいなとは思っています。が、それは清花と和宣がもっともっと成長してからになるでしょう。 |
「アスワンの王子」とならんで、自分的には大きな存在だった「風の予感」が完結しました。まだ数作品の完結を予定しています。その後は、中断していた連載の再開と、新連載も予定していますが、作品発表のペースを少しだけ遅くしたいとも思っています。これまで月に4〜5本でしたが、3本程度になるでしょうね。(って、もう既にそのペースになっていますが) これは新人賞に応募するための時間を捻出するためだったりしますので、どうか許してやってください。 え? 最初からそんなの気にしていないって? そんなにはっきりと言われるとヘコむので、まあそのへんはごまかしておきましょう。ゴニョゴニョゴニョ・・・・ |
あとがき、という限りは、この作品はこんなテーマであって、みたいなことも書かないといけないのかもしれませんが、それについては作品中でキャラたちが何度も何度も語っています。 いまさら作者がノコノコ解説するまでもないでしょう。 それから、このシリーズの話タイトルについて、少しだけ書いておきます。 気がついておられる濃い方もおられるのですが、これは全て沢田聖子さんの楽曲を2曲くっつけたものです。 オフィス 風の予感 ピュアーラブ(ギタリストの岡崎倫典さんのインストとしても使われています) 雨よ流して ターニングポイント 全ては君のためだけに プレゼント 青空 スーベニール 末来の子供たちのために ティーンエイジャー 青春の光と影 ジャスト ア ミニッツ 今夜の靴は踏み外して ヒーロー(他のアーティストへの提供曲) あおい伝説(他のアーティストへの提供曲) ノンストップエレベーター 一緒に暮らそー! 曲タイトルが英語の場合も、全てカタカナに直してあります。これはタイトルをずらりと並べたときに統一性という面白さをもたせるためです。ご容赦下さい。 スペルを確かめるのが面倒だった、というのもありますが。 さて、色々と思い出を語るときりがありません。この辺であとがきを終わりたいと思います。 最後に、「清花ちゃんが大好き」と彼女のイラストを提供してくださったくらげさんには、目いっぱいの感謝です。本当にありがとうございました。 そして、読者の皆様、本当に長い間、ありがとうございました。 |