夜明けの町 あとがき |
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10年以上ぶりに書いた小説です。 |
2000年10月。この作品を始めて掲載してから、約3年が経過しました。で、若干のレイアウト変更などの手を加えたりしたのですが、3年近くも経つと、自分で書いておきながら読者として楽しめるほどに時間が経過したんだなと実感しました。 そして、作品の古さも気になったりしました。メインの舞台は海外の架空の国ですからいいのですが、最後の日本の描写。携帯電話「即納」なんて看板、見かけませんねえ。最近だと、「即日渡し」って表現になっているような。 それと、飛行機内の喫煙。もうほとんどの国際線で全面禁煙になっていますから、機内での喫煙シーンはもはや過去のものかも? この作品にはページごとのカウンタがついていないので、どの程度の方がご覧頂いているのかわからないのですが、ま、よければ感想なども下さい。僕とアッキーの後日談なんかもそろそろ書きたくなってきたりしていますが、連載と投稿で手が回らないなあ。ま、そのうちに、ね。 |
オンライン小説サーチの真北さんから、感想文を頂きました。 夜明けの町。タイトルと言うものは、小説をある程度要約するものだと思っていた。夜明けの町とは、心を閉ざしてしまった男女の夜明けであり、町とは帰国をさしているのだと思う。 一人旅の情緒が多分に書かれている前半と、ワイワイガヤガヤとする多人数の野営の後半。そして、旅に付きもののアクシデントが、組み込まれている。自分も野宿の旅。期日指定の旅だけど、旅をする者の気持ちと言うものは、分かる気がする。しかし、彼、彼女の旅は、自分探しの旅であり、自分とは一体何なのだろうと言う事がわかった時点が、旅の終着だったのだ。 それが、アッキーとの出会いである。同じ周波数の持ち主を探していたと言う感じなんだろう。 一貫した細密画を思わせる文章は、情景を細かに説明している。だから、状況を理解するのは簡単だ。しかし、それらを総合すると見えなくなってしまう。彼はいったい何を望んでいるのだろうと、考えさせられてしまう。それは、わたしが天邪鬼なのではなく、作者の意図なのかもしれない。 それを、確信させるのは、携帯電話である。読みたくなったらこの感想文も悪くは無いだろう。 どうもありがとうございました。 |