「ギャハハハハアハ」教室に僕の馬鹿丸出しの笑い声が響く。学校での僕の位置づけは馬鹿な変人、だ。 でも、本当は絶えず心に問うている。 「運命ってあるの? 僕たちは繋がっていたの?」 この書き込みをする前、僕は自分のパソコンからMr.childrenの名曲「and I love you」を削除した。 思い出にコンマ(区切り)を打つため、それが二人の為だから……。 僕は曇りが好きだ。雨は体を濡らしてしまうし、日差しは眩しすぎる。涼しい風が吹く、曇りの日が一番いい。 その日も曇りだった。修学旅行から帰ってくる途中のこと。 羽田空港駅から京急線に乗り、疲れていた僕は旅行先で買った友達へのお土産が入ったカラフルな袋をダークな表情で今にも落っことしそうに指の先に吊るしていた。 頭につけた妙に大きいヘッドホンからはMr.childrenの「and I love you」が流れている。 電車が蒲田駅を発車する。 Mr.childrenの「and I love you」を聴く度、僕は恋の甘さに駆り立てられ、それをしたくなるけど、僕の彼女いない歴は、いつだってエルメスと出会う前の電車男と同じだ。 ヘッドホンの向こう側で車掌が無機質な声で言う。 「次は、品川。JR線、東海道新幹線をご利用の方はお乗換えです」 ドアが開く。その時、僕は初めて彼女を目にした。ドアが開き、車両内に足を一歩踏み入れた瞬間、僕は心臓が大きく脈打つのを感じた。 一目惚れってこんな感じなのだろうか? 小麦色の肌に少しカールのかかったミドルショートヘア。 ちなみに、僕の女の子のタイプは色白肌にさらさらのストレートだったのに、なぜか彼女を見た瞬間、ものすごくドキッとした。 見とれていたら、彼女と目が合ってしまって、僕は恥ずかしくてすぐに視線を逸らしたけど、彼女は僕の隣の席に座ってきた。 すごく緊張したけど、なんか自分の気持ちが伝わっているような、不思議と嬉しい気持ちだった。 電車はそのまま都営浅草線へ直通乗り入れする。僕と同じく疲れていたのか、彼女は小さな寝息を立てて眠ってしまった。 その寝息がなんだかかわいくて、何故かダブルベッドに一緒に入っているかのような感じで、不覚にも僕のアレは膨張してしまっていた。 周囲の乗客に変態だと思われるといけないので僕は足を組んだ。 それと眠った彼女の頭が僕の肩に寄りかかってきたのは同時だった。全身が「かぁっ」と熱くなるのを感じた。 それがエロスだったのかは今でもよく分からない。けど僕は既に彼女に特別な感情を抱いてしまった。恋の本当の甘さを知ってしまったというか、普段は恥ずかしいことがあってもそう簡単に赤面しない僕だけど、あの時は頬が紅潮していたかも。 電車は三田駅に停車するため、ブレーキをかけた。同時に彼女の首が僕から離れた。電車が発車する。 僕は彼女に「また戻って欲しい」と思った。 電車が加速する。 おねがい。 カミサマ。 彼女の顔がゆっくりと僕に向かって傾斜する。 しかし僕は気付いてしまった。彼女はわざとそうしていたのだ。なぜなら加速が終わってからも彼女の体は不自然に僕に傾いてきたからだ。 自然と、僕も彼女のほうに傾いていた。髪の毛にキスできそうなほどつむじが僕に近づく。シャンプーのアクアマリン香りがほんのりと僕の鼻腔と性欲を刺激する。 僕の太ももの上にあった手が彼女のほうに滑っていく。同時に、電車が減速した。僕の掌はズルッと滑った。 「しまった!」 思ったときには既に彼女の手の上に僕の掌が乗っていた。ヘッドホンの中で流れる名曲はラスサビを迎えていて、それが僕の興奮を助長した。 こうなったらもう、どうにでもなれという気持ちで彼女の手を握った。彼女にその気がなけれ立派な痴漢だ。 ここからはもう、ここまでもそうだけど非日常の連続だった。 彼女は僕の手を握り返し、そのまま彼女の地元の駅で手を繋いだまま降車した僕たちは近くの人気のない公園に行き、樹が植えられているところで抱き合った。 僕も彼女ももう完全に「その気」だったので、ためらいなくキスをして、胸をさすった。 女の子の胸がこんなに柔らかいということを童貞の僕は知らなかった。 彼女の舌が僕の舌をつついてきた。僕は彼女の上着を取りながら人生初のディープキスを経験した。 彼女も相当興奮しているようで、ブラのホックをはずした。そんなに大きくなかったけど、とても綺麗な乳房だった。 指先で乳首を転がし、感じている彼女の甘い吐息がキスしている僕の口に入ってくる。 口で乳首を舐めまわしながら腹部から少しづつ下腹部へと円を描くようにさする。AVで見た事のあるプレイだ。 我慢できなくなったのかズボンのチャックを開けビンビンに膨張したそれを惜しげもなく口に入れる。 ズブッという感触と共に全身の筋肉が瞬間的に痙攣する。 地面は土だということも忘れて僕たちは寝転んで69の体勢なりながら互いの秘所を舐めつくした。 クリトリスを吸うと彼女は甘い声を出しながら腹を突き出してのけぞった。そのままお互いの口の中に出してその日は終わりにした。滅茶苦茶入れたかったけど当然ながらゴムがなかったのし、外だしできる自信がなかったので自重した。 携帯番号を教えあって彼女と別れた。 (男の子の初体験告白掲示板より 2008年9月9日) |
好みのタイプの女の子ではないのに、なぜか一目惚れをして、そしてまた、彼女も……。素敵なエピソードですね。しかも、僕の大好きなトーンの文体……。愛の流れ者さんには、もっといっぱい投稿して欲しいなあ。 |