幸せな時間(2)  by  もも その10





 

 洗濯をしながら……、朝食なのか昼食なのか、中途半端な時間に食事をして、洗濯物を干して。
 ご飯を多めに炊いて、一緒におにぎりして冷凍庫へ。またご飯を炊いてる間に、手をつないで一緒にスーパーへ!!

 前日の肉じゃがのこってるし、オムレツにしてつつんじゃえって……。結構おいしいですよ! 今でもします(笑)
 サラダとお味噌汁で今夜はOK!!
 彼の保存食を買い込み帰ってきました。
 思い付きでカレーを……。冷めたカレーをラップに包んで冷凍しておけばチンすれは、食べられるから……。
 小さな冷凍庫は一杯!!(笑) 私、尽すタイプみたい(笑)
 出来ることなら毎日来たい。いっそのこと、一緒に暮らしたい……。
 涙がでそう……。

 鼻をすすりながら無口になった私を、後ろから抱きしめる彼……。
「また泣くぅ……。寂しいんはお前だけやないんやで」
 そう言って笑ってるK君。
「わかっとるよ……。でもな、不安やねん。離れとる距離も時間も不安やねん」

「怒るぞっ!!」私の正面に回った怖い顔の彼。
「なんで?」
「俺はそんな信用ないんか?」
 強く抱きしめる……。

「そんなことない……。信じとる。会えらんのは高校の時もあった。ただ環境が変わってしもた不安もあるから、傍におりたいし、おってほしい。そない思うのはあかんわけ?」
 涙声で訴えた……。私の中にたまっていたものが涙となって溢れでた……。その場に座り込んで声をあげて泣いた……。
 私に引っ張られるようにして、一緒に座り込んでしまったK君の胸の中で……。子供みたいやけど……。ヒクヒクと喋れなくなるほど……。
 こんなに泣いたのは何年ぶりやろ……。どれくらいの時間すぎたのかな……。

 いつもの優しいK君の顔があった……。
「もっと泣いてええんやで。ももはいつも頑張りすぎやねん。友達の前でも、おかんの前でも……。俺の前におるときくらい頑張るのやめたらどないや? 弱いとこ見せあわな、一緒におってもしんどいやろ。どんなぶっさいくなももでも全部好きやからな。心配すな」
 抱きしめられて、涙とまらない私……。
「K、くっん。……もっもっ……。はなっ……、せっへん?」
 シャックリしながら……。
「あほか……、まだそんなこというかぁ……。ほんまにお前はしゃないやっちゃなぁ……」と、笑う彼……。

 その日の夜も……。いっぱい愛されて……。
 余韻に浸ってる私を置いて、ベッドから出てトランクスをはいてK君は電話を。
「もしもしおかんか? 俺や、Kや!! 明日ももと一緒に家に帰るよって! もも一泊するからそのつもりで用意しといてくれ……。バスの時間は明日の朝電話する。バスが着く時間に迎えに来といて……。ももは昨日からここにおるよ。また帰ったら話すよってな、切るぞ」
 そう言って電話を切ったKくん。私はただびっくりしてた……。 「K君、明日、私」
「一人帰らせるんが嫌になったんや。家に泊まるのいやか?」
「そんなことないけど……。私がここにおる事、お母さんびっくりしとったやろ(笑)」
「まぁな……。もう孫見せてくれるんかって言うから、切ったった!!」(笑)

 ベッドに入ってきたかれに抱きついて、ホッペにチュッ。彼に包まれて眠りました……。
 幸せな、幸せな時間。翌日私はKくんと一緒にバスに乗り帰省!! お母さんと久しぶりに会いました。
 車の中では、お母さんが喋りまくり(笑) 家に着いたらコーヒーを入れて下さって……。

 私は来客用のカップからマグカップに……。
「なんじゃぁ……、こんなんどなしたん?」
 彼が不思議そうに聞きます。
 なんでも近所の方が東京ディズニーランドに行くと言うから、リクエストしてマグカップを買って来てもらったそうです。
 私がミニー、彼がミッキー、お母さんがぷーさん、あとチップとデールはお姉さんらしいです。
 私は来客用のじゃなくなった事がなんだか新鮮で……。

「もも……、嬉しそうやな」
「あったりまえやん!! 凄いかわいい……。お母さん、ありがとうございます」
「それはももちゃんのやからね!! 私がいてない時でも、ここで勝手にお茶して帰ってもええんやで……。鍵渡しとこかな」と、お母さん。
「今日はももちゃんくるから、宴会やねんで……。またおっちゃんよんだから。Kしっかりしいや。ももちゃん取られらんように! おっちゃんはももちゃんの事えらい気にいってたで」(笑)
「もも、ゆっくりさせたれよ(笑)」と、彼。

 宴会です……。賑やかに飲んだり食べたり……。でも、叔父さんたちは翌日仕事があるとかで、おさまるのも早かったです。

 後片付けをお手伝いして、私は先にお風呂を頂いて、客間用意されたお布団へ……。
「おやすみなさい」と、お母さんと彼に……。
「自分の家やと思ってゆっくり寝なよ、朝の支度なんか気にせんでええんやで、私も明日は昼まで布団の中やから(笑)」
 お母さんがいって下さったので、遠慮なく朝寝坊を。さすがに昼までは布団の中にはいられませんけど……。

 お母さんは真剣な顔になって私にいいます。
「あのな、ももちゃん。Kのとこに泊まるのはかまへんよ。でもな、好きだけで流されて、自分の夢諦めるような事したらあかんよ。今しかできらん事あるんやで」
 私を諭すように……。
 私は涙が出ました。
「はい」としか返事出来ず……。
 お母さんに、泣き虫やなぁと笑われてしまいましたが……。

 いろんなこと考えてたら、中々眠れない。うとうとしてたら……、夜中、布団の中にK君が。
 さすがにエッチは……、でも、腕枕……。
「部屋に来るんかとおもたら、素直に寝よるし……」
 ちょっとすねてます!
「お母さんおるのに、K君の部屋にいけるわけないやん」
 優しいキス……。でも、そのまま彼の腕の中で眠りました!

 翌日、私は実家へ。一晩泊まってまた寮へ。
 幸せな休日……。ホントに幸せな……。怖いほどに幸せな事ってあるんですね……。
 恥ずかしいですけどね(笑)
(メールによる体験告白より 2009年2月14日 )

 
 愛がいっぱいですね。読んでるだけでも、たくさんの愛が伝わってくるようです。とくに、Kくんのお母さん。掛けてくれる言葉もそうだし、お客様用ではない、ももちゃん専用のカップを、家族と同じシリーズで揃えてくれたり。……そして、ももちゃんとK君は、結婚まで至ったんでしょうか? それとも、まだ色々な出来事が? 年齢を考えたら、色々な出来事があって当然なわけだけれど……。この後のことも、投稿いただけると、嬉しいな。

 
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