ミキと再会したのは、それから2年後の春のことです。 春休みで田舎に帰った私は夕方、駅前をひとりで歩いていました。 するとコンビニの前で地元の高校生らしい男女がストリートダンスの練習をしているのが見えました。そのなかにいつかプールでミキと親しげに話していた監視員の男がいて、私はなぜかドキッとしたものです。 コンビニからスウェット姿の女子高生が出てきました。 髪を金髪に染めた、いまどきの黒ギャル。 しかしそのキリッとした顔立ちは間違いなくミキでした。私は心臓が高鳴るのを抑えられませんでした。物憂げに前髪をかき上げる仕草は以前より増して大人っぽくて、私はなんとなく切ないような気持ちで目をそらし、その場を通りすぎました。 「ねえ! 何シカトしてんの?」 振り向くとそこにアイスを口にくわえたミキが立っていました。 「ひさしぶりだねー先生」 小悪魔の微笑みでした。 それから私はミキとメールのやりとりを始めました。もう自分は講師でもなんでもなくただの下心のある男でしかなく、ミキはそれを完全に見破っていました。 「彼女と別れちゃえば?」 メールで呼び出され、私とミキは深夜のファミレスにいました。 「なんで?」 「だって私のこと忘れらんないんでしょう?」 「自信たっぷりだな」 「あたりまえじゃん。男のそういうのなんてすぐわかるし。とくに先生の場合はわかりやすすぎだよね」 「……」 「ほんと先生ってかわいいよね。ブサイクでヘンタイだけど。でもかっこいい男ってウチ興味ないんだよね、なぜか。先生みたいなブサイクいじめるほうが楽しいもん。……ウチもヘンタイだったりしてW」 「……」 「彼女と別れるよね先生? ……いっとくけどあたしの命令は絶対だからね」 私は否定できませんでした。 17歳になったミキの体から漂う甘いフェロモンの香り。彼女には悪いと思いましたが、ミキの魔性の美しさに股間は正直に反応していました。私は動揺を抑えるために煙草を吸い続けましたが、ミキは私の反応を楽しむように冷ややかに見つめていました。 頭のなかで、ミキの誘うような淫らな肢体が浮かんでは消えました。 私はミキのいいなりでした。 メールで。電話で。ミキは様々なことを要求しました。 結局、つきあっていた彼女にはすぐにばれて本当に別れることになりました。しかし私はそれをミキに伝えることはしなかった。男も女も、嫉妬心が刺激になることがあるからです。もし私が彼女を捨てたと知っていたら、ミキは私に飽きたでしょう。 「彼女とセックスしてないよね? したら殺すから」 「してない」 「毎日ウチのこと想像してオナニーして。だけど射精しちゃだめだよ」 「ムリだよそんなの」 「言うとおりにするの。勝手に出したらチンコ切るから」 言葉とは裏腹に、私はミキの言われたとおりに実行していました。毎日ミキの肌を想像してベッドのうえをのたうちまわりながら、射精を我慢しました。そしてある日の夕方、私はミキにメールしました。 (いい加減もてあそぶのはやめろ。これから彼女の家に泊まりに行ってよりを戻す。二度とお前とは会わないから) 大きな賭けでした。そこでミキとの関係が崩れることはじゅうぶんにありえることでしたが、私にもプライドが残っていたということです。 すこしたって、ミキの逆上したメールが入ってきました。 (いまから先生の部屋に行く) 外では激しい雨が降り始めて、遠くで雷鳴が聞こえていました。 ミキは私のマンションの部屋に押しかけるなり、私が彼女とヨリを戻すことについて怒り始めました。 気がつくと、私とミキはお互いの唇を求め合っていました。 お互いの息をぶつけあうような長く激しくキス。舌をからませあい、唾液を交換しあい、見つめあったあと、またお互いの舌をかみ切らんばかりにもとめあいました。 チュッチュックチュッ! という音とハアハアという荒い息使いが部屋に響き、私は夢にまでみたミキの甘い唾液の匂いとスウェットのうえから張りきったお尻の感触に酔いしれながら脳髄がしびれるような快感を味わいました。 後にも先にも、キスをしながら軽く射精してしまったのはあの時だけです。私とミキはあの時ほんとうに異常なほど興奮していました。 ミキを背後から抱きすくめ、壁に手をつかせて立たせました。 「会いたかった……ずっとお前が欲しかった……」 耳元で熱く囁くたびに、ミキは「いやンッ!」と甘えっぽく悲鳴を上げました。 ミキの足元に膝をつき、ゆっくりとスウェットをひきおろしていくと、小麦色に日焼けした太股と、ショッキングピンクのパンティにつつまれたお尻が目の前にあらわれました。 あのなんともいえない甘い香り。 鼻先に漂う、17歳特有の甘酸っぱい匂いに熱病に浮かされたようになっていました。 「やだ……先生……はンッ!」 太股を舌で吸われ、触るか触らないかのフェザータッチでふくらはぎから膝の裏を優しく撫でると、ミキはビクンッビクンッとお尻を跳ね上げさせて敏感に反応しました。 私はまるで催眠術にかけられたように陶然となっていました。 パンティの奥から、甘酸っぱい濃厚な匂いがユラユラと漂い、鼻先をくすぐりました。私は自分が犬にでもなったように感じました。いつまでもこうしてミキの太股を舌で味わいながらそのまま死んでもいいとすら思いました。 気がつくと、私はミキにベッドへ誘われていました。 (心に残る最高のセックス体験告白掲示板より 2009年4月18日 ) |
「こらあ、いいところで、また分けるのかよ!」という、お叱りの言葉もなく……。え? あるって? そう言わずに、引き続きお楽しみください。 |