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「よしっ。これでいいよ、Tさん」
レンチを使って、一本スタンドをナットで最後まで締め付けて、横にいるTさんを見た。
「ありがとう、N君」
ドキドキした。さっきからずっとだ。Tさんは俺の横にしゃがんで、俺の作業を見ていた。ときどき肩が触れた。Tさんの汗の匂いが少しした。それで、ドキドキしていた。顔が赤くなっていないか心配だった。
Tさんの自転車の籠は、スーパーの袋でいっぱいだ。Tさんの買い物に付き合うのは、まるでデートのようで楽しかった。
「本当にありがとね……、N君の部屋は、2階?」
Tさんが、籠から袋をよいしょと取って、「この果物とか、N君にあげようと思って買ったんよ」と言って、アパートの階段を登りだした。
「気を使わないでよ、Tさん」
俺はTさんの後を追った。また、先を行くTさんの小さなお尻に目がいってしまった。
「ついでにお掃除もしてあげよう思って。どうせ、しとらんのじゃろう。男の一人暮らしじゃけん。あー、ここね」
ずんずん前を行くTさんは、俺の部屋の前まで来てしまった。
「ほんとにいいって、Tさん」
「いいから。さあ、部屋を開けんさいっ。それに、こんなおばさん相手に、何かしようという訳もないじゃろう。ふふっ」
可愛らしい笑顔のTさんの唇が、一瞬なまめかしく見えた。俺は部屋の鍵を開け、Tさんを招き入れてしまった。
「まあー……。なんね、この有様は」
Tさんは部屋に入って腰に手を当て、開口一番こう言った。そして、袋から果物を取り出してキッチンに行き、「汚い台所やねえ、包丁はどこ?」とブツブツ言いながら、シャッシャッシャッと果物の皮をむき、皿に乗せると、テーブルに置いた。
「食べて。私は簡単に掃除するけん」
簡単と言いながら、Tさんは丁寧に隅々まで掃除してくれるんだ。俺はてきぱきとしたTさんの姿に見とれていた。見とれていて、気づかなかった。Tさんが、決して見られてはいけないDXDを入れているダンボールに手を掛けようとしているのを。
俺はハッとした。
「ああっ! Tさんっ! そこはいいよっ!」
俺はダンボールの上に手を置いた。そして、そのダンボールを抱えあげた。
「ふーん……、何が入っとるんよ?」
「なんでもない。なんでもない」
俺はダンボールを押入れにしまおうと向きを変えた。その時、
「!!」
俺の手の甲が、Tさんの胸に当たったんだ。びっくりした。
胸に当たったことにびっくりしたんじゃない。Tさんの胸が、驚くほど柔らかかったから。華奢で痩せていると思っていたTさんの胸は、柔らかくて弾力があった。
俺は何事もなかったかのように、ダンボールを押入れに入れた。でも胸がドキドキしていた。
Tさんも、何事もなかったように振舞った。いや、というより、自分より半分も年下の男の手が胸に当たったなんて、なんとも思っていなかったのだろう。俺の胸の動揺なんて、思いもよらなかったに違いない。
「じゃあ帰るけん。今日はありがとうね」
コーヒーカップを置いて立ち上がったTさんの、手を振る仕草が可愛かった。
Tさんはスーパーの袋をもって出て行こうとした。俺の手の甲に、Tさんの胸の感触が残っていた。また、Tさんの小さなお尻に目がひきつけられた。小さいけど、実が一杯に詰まってるように、ジーンズが張っていた。
俺は・・・勃起していた。
(心に残る最高のセックス体験告白掲示板より 2009年6月14日 )
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