語り部は由美
小学5年生 目覚め(1)





 みなさんこんにちわ、由美です。下の名前だけで勘弁して下さいね。今は主婦をやっています。でも、旦那ひとすじではありません。年下の男の子はわたしと「不倫」をしているつもりでいます。それから、セックスフレンドもいます。旦那には、「ばれていません」と言い切る自信はないんですけれど・・・。
 年齢は・・・、やめておきましょう。年齢を書くと、誕生日の度に、ページを書きなおさないといけませんからね。昭和40年生まれです。あとは皆さんが計算して下さい。
 これはわたしの、エッチの経歴ストーリー。変態と淫乱の入った私のお乱れ物語です。男性の方はどうぞ興味本意で読んで下さい。もしこんなわたしで役に立つのでしたら、ネタにして自分でしてくれてもいいですよ。是非そうして下さい。嬉しいです。
 女性の方は、・・・・共感を覚えてくださるでしょうか、それとも、軽蔑なさいます? もちろん女性の方もオナニーしてくださって結構ですよ。
 そうそう、わたしのオナニー初体験は、もう記憶があやふやですけど、小学校3年生のときにはそれらしいことをやっていました。そして、身体に変調を感じたのは5年生のとき。それまでにない快感を得てしまったんです。わたしのセックス経歴物語は、そこからはじまります。

 自分だけの部屋をもらっていたけれど、鍵なんかついていなかった。いつ親が入ってくるかひやひやしながら、自慰に耽っていた。
 スカートの中に手を入れて、下着の上から足の間をコネコネするのがわたしのやり方。
 生え始めたばかりのヘアの上あたりに掌をおくと丘をまあるく包むような感じになって、ちょうど指先がお尻の穴の少し手前ぐらいに届く。感じる部分全体を包み込むようにして、キュッキュッという感じでもんであげる。フワアッとしたような、トロンとしたような感じがして、何となくいい気分。
 いつ頃からこんなことをはじめたのか、よく覚えていない。小学校の3年生の時には、やってた記憶がある。この行為がなんなのかなんてまるでわかってなかった。気持ちいいような、悪いような、変な感覚にとらわれるのを不思議に思いながら、でも気がついたらやっていた。
 5年生のわたしは、セックスについての知識はあった。男の子がこの中に入ってくるんだと思いながら、下着を膣に押しこむように指先に力を入れた。
 「あ」
 ちいさく声が出た。感じたからではない。ナニモノも入ったことのないそこに、布がザリっとふれたからだ。わたしは慌てて指を引っ込めた。出した声が親の耳に届かなかったかどうか心配で、しばらく身じろぎしないでいたが、「どうかしたの?」なんていう母親の台詞は聞こえなかった。どうやら聞こえなかったようだ。
 「悪いことをしているのではない」という知識はあったけれど、親に知られたくないと思っていたのは、やはり罪悪感があったからだろう。
 女の子だけを集めた性教育の時間に先生は、「こういう行為はする人もしない人もいるけれど、してはイケナイことではないし、しなくてはならないということでもない」と言った。そして、する時は清潔を心がけること、と教えてくれた。
 そして先生は付け加えた。こういう話しをすると必ず、している子もしていない子も「自分は普通じゃないのかも」とか「自分はおかしいんじゃないか」とか悩んだりするけれど、「する」も「しない」もどちらも正しい行為だから気にしないこと、と。
 ベッドと勉強机だけでせいいっぱいの小さな部屋。それまで物置だった部屋。庭にコンテナ型の物置を設置して荷物を移動させた。その日から物置だったここはわたしだけの空間になった。この部屋ですることは、着替えと勉強と寝ることだけ。家族と一緒にご飯を食べ、テレビを観て、一日の報告をした。けれど、いつの頃からか、わたしはこの部屋で秘密を持つようになった。
 それから何日かして、やっぱり穴に指を入れたくなった。下着の上からコネコネモミモミするだけで気持ちいいんだから、男の子が入ってきたらどんなにすごいんだろう? そう思うといてもたってもいられなくなった。
 布団の中に入った。パンツを脱いだ。布団の中に入っていれば、お母さんが急に入ってきてもばれないと思ったからだ。根拠はないけれど、わたしがこんなことをしているなんて、親に知られてはいけないような気がした。
 掌を股間にあてがった。いつもと同じように。違うのは、布ごしではなく、直接触っているということだけだった。指を両足の間に添えた。あまり気持ち良くなかった。割れ目に沿って前後に動かし、穴の位置を探した。外から触れているだけでは身体のほかの部分と変わらないけれど、割れ目に指を刺し入れると、明らかにその手触りは違っていた。ツルツルでもヌルヌルでもない、何とも言えない感じがした。
 男の子はどうやってここにおちんちんを入れるんだろう?
 やっぱり目で見て場所を確認するんだろうか?
 わたしは片思いの男の子が、わたしの両足の間をじっと見つめるところを想像した。すごく恥ずかしかった。実際に見られているわけではないのに、赤面した。カーっと身体が熱くなった。指先の擦れた部分が気持ち良くなった。そして、指は膣に辿りついた。
 そう、このあいだ、押しこまれた下着が触れたのはこのあたり・・・・
 指を少しだけ奥に進めた。指が震えた。ほんのわずかに関節が曲がった。そして、下着なしで、膣壁を押してしまった。
 「あ」
 また声が出た。このまえと一緒だ。もう少し指を入れた。狭くて痛い。しばらくそのままでじっとしていた。
 すーっと広がっていく奇妙な感覚。
 もっと指を入れてみようか、それともココで指を動かしてみようか。そんなことを考えたけれど、怖くて出来なかった。未知の場所に触れることもこわかったし、これまでになかった心地よさがこれ以上強くなるのも怖かった。大きな声を出してしまうかもしれないとも思った。大切なところを剥き出しにして、指を入れているなんて、お母さんに見つかったらいいわけすることなどできないと思った。


 下着をつけ、深呼吸をした。ひいはあ、ひいはあ。部屋の中には自分が息を吐く音だけがしていた。それが終わると、時計の秒針の進む音がした。やけに大きく聞こえた。
 わたしにとって、男の子がソコに入ってくるなんて、全く想像できないことだった。クラスメイトのほとんどの女の子がそうだっただろう。それは遥か遠くの、まるでお伽噺の世界で行われる営みのような感覚で受け止めていた。
 けれど、わたしは今日、ほんのわずかだけれど、指を入れた。確かにそこは外からモノを受け入れるようになっていた。おちんちんの長さと比べれば、入って無いに等しいくらいのわずかな挿入に、わたしは感動していた。やがてここに大人の男のおちんちんがスッポリ納まって、自分でコネコネするよりもずっとずっと気持ちいいんだろうと思った。大人たちにとってはそれはバカバカしく現実とはまるで異なった想像でしかないだろう。けれど、わたしにはとても重要な出来事だった。
 そう思うと、ひるんでしまって奥まで指を挿入できなかったことをひどく後悔した。
 わたしは、いつものように下着の上から掌で愛撫した。指先で色々なところをなぞってみた。下着ごと穴に押し込んでみた。よくわからないけれど、さっきの指よりも深くまで落ち込んだような気がした。
 「ああ・・・」
 声が出た。なぜかこの時は、声の出ることが不自然ではないような気がした。これでいいと思った。
 気持ちがいいだけでなく、少しずつ興奮しているのがわかった。頭の中にもやがかかったようだった。
 そして、からだが強く反応した。

 男の子たちのヒソヒソ話が脳裏に蘇る。男性器や女性器のことを指し示す単語がちりばめられた会話。彼らがどのような話題をしているのかを察知しながら、こちらでは女の子数人が「不潔よね」などと眉間にしわを寄せている。だけど、本当は女の子だってとても興味のある話題。知りたいこと。男の子のことをもっと良く知りたい。
 だけどもちろん、男の子たちの秘密めいた話題の中に女の子が入っていけるわけが無かった。
 それは逆の立場でも同じ。彼らにとって、おめこは秘密のヴェールに包まれた神秘の物体。
 わたしはそれを持っていて、しかも、男の子に愛されるのではなく、自分の手によって、気持ち良さを作り出している。
 フワア、トロン、ウニャア・・・
 そこに突然、未知の快感が訪れた。ピクピクと電気が走った。わたしはびっくりして、手の動きを止めた。わたしの身体は、あそこの揉みすぎで変になったのか、なんてマジで怖かった。
 だけど、手を止めたのは一瞬。さっきの、あの、感触はなに? これまでとは違った、あきらかに快感と呼べるもの。なんとなく気持ちがいい、というのがこれまでなら、ズギューンとかけぬける気持ち良さが、今。
 いったい、いまのは、なに?
 それが知りたくて、またやってしまう。
 ピクピク、ピクピク。
 自分の身体が自分のものでなくなったみたいだ。自分で命令して動かしているのは指や掌。それを受け止めるわたしは、わたし以外の何か。おさわりによって勝手に反応する身体。
 いつもなら、フワア、トロンで満足して終わるんだけど、「ああ、気持ちいい!」ってのを何度も何度も繰り返し感じたくて、この日は1時間以上やっていた。
 そのうち、必ずピクピクするようになって、ア、ア、ア、っていう具合になってくる。ピクピクするのが当たり前だと感じるようになった。ここまで自分を感じさせてはじめて「やっている」という気分になる。
 そんなことを一週間ほど続けていて、わたしは突然不安に襲われた。
 一日も休みなくそれをしたし、夢中になるうちに1時間は簡単に越えた。これまでだって、触り始めるとじんわりと湿ってはきたけれど、下着を濡らすほどじゃなかった。なのに、ピクピク以来、染みが広がるようになった。指に込める力もだんだん強くなっていった。エスカレートしていく自分を止める術を知らなかった。
 ああ、だめ。こんなことしていてはいけない。そう思った。頭も身体も変になるんじゃないか、いや、もうなりはじめてるんじゃないかと戦慄した。
 やめようとおもったけれど、やめれない。
 学校の授業で性教育もあるし、友達とも話題になるから、それがオナニーであるということは知っていた。汚らわしい女がすることだとか、そんなことばかりしていると頭が悪くなるとかいう噂話はデタラメだと、知識ではわかっていたが、こんな自分になってしまったことを思うと、デタラメではないような気すらした。
 でも、毎日してた。イクことをしらないから、いつでもやめることは出来たけれど、やりはじめると夢中になった。1時間までならいいやと思った。
 友達同士でオナニーが話題になることもあった。やってる子はたくさんいると思うけれど、誰も「やってる」とは言わなかった。「やってみたいけれどやり方がわからない」と口にした友達は、きっと本当にやりかたをしらなかったんだろう。わたしは教えてあげたいと思ったけれど、口に出せるわけも無かった。
 男の子はみんなやっている、女の子もやってもいい。誰かが言った。そうか、男の子はみんなやってるのかと思った。
 さらには、今のうちに覚えておくと、初めての時でも痛くないとか、ものすごく気持ちいいらしいとか、そんな話になっていた。
 でも誰も「あんまり気持ちがいいので毎日やっている」とは言わなかった。