後輩に生出しされて  by さと





 





 お酒をのむと下ネタに走る男がいるけれど、わたしはそれに弱い。
 根が嫌いじゃないからすぐに乗ってしまう。
 酒の量に比例して、話がきわどくなっていく。

 バストのサイズは? とか、今彼氏いるの? という質問には適当に応じることが出来ても、「キミはどこが一番感じるの?」と、問われれば、アソコ、と答える正直な私。
 この時すでに私は濡れているのだ。

 会話だけで濡れるというのはエロチックなことだと思う。
「あなたはどこが感じるの?」なんて質問を私からするから、男の人は「ひょっとしてやれる」なんて思うのかも知れない。

「そのとおりよ」なんて言わないけれど、段々したくなってきた私は、「わたし、酔うと誰とでも寝ちゃうのよね」なんて口をついて出てしまったり。
 この時、私は濡れているけれど、男の人も立っていると思う。

 会話だけで終わってしまうことも多いけれど、今日はどうしても欲しかった。
 大胆かなと思ったけれど、私は隣の彼に手を伸ばした。
 彼は同じ高校の一年後輩。バイト先で知り合った。バイト仲間には大学生もいて、わたしは誘われるままにお酒も飲むようになっていた。

 彼はシャイな感じだけれど、カッコイイから結構モテルと思う。あまりプライベートな話をしたこともなかった。
 彼は私の手を払いのけるでも引き寄せる出もなく、そのままにしていた。
 わたしはそのまま手を伸ばしていった。指先が彼のものに触れる。立っていた。みごとに。

「さとちゃんって、そんなひとだったんだ」
「そんなって?」
「お酒は飲むし、男には自分から言い寄るし」
「じゃあ、どんな人だと思っていたの?」
 彼は答えず、そのかわりに私の胸を触った。
「あ、だめよ。みんな、見てる」

 拒絶の台詞を口にしながら、私は感じていた。
「行こう」
「どこへ?」
「ふたりだけになれるところ」

 どこへ行くのだろうと思っていたら、私達のバイト先(CDショップ)だった。通用口の鍵を開けた彼は私の手を掴んで中に引っ張り込んだ。
 扉を閉めて中から鍵を閉める。

「どうして、鍵なんか」
「こっそり作っておいた」
「なぜ?」
 私は怖くなった。
 きっと廃屋に連れて行かれても恐怖なんて感じなかったと思う。バイト先の合い鍵を無断で作っていた、ということに得体の知れない怖さを感じたのだ。

 裏腹に、これから始まることに、私はどきどきした。
「いつも、こんなことをしてるの?」
「さとちゃんだけだよ。抱いてないのは」
 え? じゃあ、他のバイトの女の子とはみんなやっちゃったの?

「そんな子じゃないと思っていたから」
 そういうことか。
「もしかして、処女だと思っていた?」
「そう」
「ごめんね。私、お酒、飲むと、したくなるの」

 彼はもう遠慮は入らないと思ったのか、それからは口をきかなくなって、とにかく私に迫ってきた。
 いきなりのディープキス。
 舌を絡め合って、それから彼は私の口の中をなめ回すの。
 後ろ向けに壁に手を突かされると、彼はスカートをまくり上げて、パンツを一気におろした。
 どこかが破れたみたい。ビリッと音がした。

 レイプされるみたいな気持になって、酔っていたし、わけがわからなくなった。

 少しだけ彼は舐めてくれたけれど、すぐに私の中に入ろうとした。
 避妊なんてしてくれるそぶりもなかった。まずいかなと思ったけれど、わたしはお尻を突きだしてしまった。
 だって、もう入れて欲しくてたまらないんだもの。

 彼のものが私の中にはいる。もう、いきなり激しく腰を振ってきた。
 それがまた気持いいの。
 おまけに、片方の手を前から股間にまわして私のクリちゃんをいじるの。
 もうダメ。

 あ、中で出したな、と思った途端、私もイッてしまった。
 もう何回こんなことをしただろう。ちゃんと好きな人を作って、きちんと避妊してもらって、それでエッチしたい。
 やった後いつもいつも後悔する。

 中学校の卒業式の日、告白されて、好きでもない人とついしてしまった。
 それからしばらくは求められるままに抱かれていた。ついに恋人だなんて気分になれなかったけれど、彼は避妊をしてくれた。
 でも、その彼とあわなくなってからは、いつもこんなセックスばかりだ。
 男の人が私の中に入ってきたら、もうどうでも良くなってしまう。

 そんなことを考えていると、2回目の波がやってきた。彼はずっと挿入したまま。
 私はイクともう立っていられなくなって、その場にしゃがみ込んだ。
 私の顎を彼は持ち上げて、今度はお口で。
 フェラなんて最初はいやだったのに、いまは平気、というか、好き。
 一方的にしゃぶるだけで何もしてくれなくても、どんどん興奮してしまう。
 飲むのも平気。
 段々何でも出来るようになってしまう私が怖い。

 でも、初めてのことを要求されると私はまた感じてしまうんだ。
 はやく、特定の彼氏が欲しいなあ。絶対尽くしてあげるのに。

 
 男遊びくらい、好きにしたらいいし、適度にそういうことも嗜んでないとイカンかなとも思うけど、この男は、どうなんだろう? バイト先の合鍵かってに作るなんて犯罪だし、女の子には全て手を出しているだなんてとんでもないし、それを言うなんて、デリカシーのカケラもない! それとも、自慢したいのか? 男にだらしないさとチャンだから、女にだらしない男とはベストカップルかもしれんけど、相手は選ぼうよ。


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