大好きな彼氏との思いで  by 南条ともえ その1





 



 私には同じ年の大好きな彼氏がいます。彼とは付き合って今年で6年になります。
 私と彼との出会いは、高校時代に同じクラスになってからでした。

 初めはお互いに意識はしていませんでしたが、毎日顔を合わせるたびに話をしていると、だんだんと惹かれあっていきました。
 メールアドレスを交換して、話をしたり、勉強したり、一緒に帰ったりして仲良くしていました。
 彼は、明るくて優しくて、やる時はやる! という真面目なところをもった人でした。人柄も良くて、いつも笑顔と笑い声の絶えない私の憧れの存在でした。何事も自分から積極的に、そして人のために動ける人でした。彼は、いつも元気で、太陽のように輝いていて、周りの雰囲気を明るく元気付けていました。だから、他の人から信頼され、たくさんの人に好かれていました。

 そんな彼と急接近して付き合うようになったきっかけは、数か月後の修学旅行でした。
 修学旅行の最終日に、朝早く、彼に呼び出されたので、急いで制服に着替えてホテルの1階のロビーに向かおうとエレベーターに乗ると、偶然にも、彼と乗り合わせました。
 私はびっくりしてあたふたしていましたが、彼は、冷静に私を後ろからぎゅっと抱きしめてくれました。

 もう、私の心臓は張り裂けそうなくらい高鳴っていました。
 でも、冷静そうな彼も私と同じように心臓の高鳴る音が体に伝わってきました。
 ロビーに着くと、「お前のことが大好きだ。愛してる。お前しかいない」と、決め台詞を言われました。
 私も、彼に「涙が出るくらい好き」って言いました。

 彼は、私の言葉を聞いて、私を彼の胸に抱きよせて優しく頭をなでてくれました。
 しばらく優しくなでる彼の手を愛おしく感じていると、彼の手が頭から私の顔をなではじめて……彼が、「顔こっちに向けて。何するかわかる?」と言ったので、私は顔を横に振ると、彼がとっさに「キスしていい……?」

 私は返事をする間もなく、顔をくいっと引き寄せられた。

 無意識のうちに目をつぶってしまったのか目の前が真っ暗で何もない。すると急に甘い苺の香りが漂い、唇にしっとりと吸いつくような柔らかい感触が脳に伝わってくる……。
 この香りは、私が今朝自分の唇に塗った苺の香りのするリップクリームだ。

 しばらく甘く優しい時は続き、ゆっくりと消えていった。
 お互いに初めてのファーストキスだったが、濃厚で、気持ち良くて、愛されていることを感じたものだった。
 彼は私をやさしく、そして強く抱きしめてくれた。このときはじめて私は、愛の重さを知った。

 唇の触れあうあのとろけるような感触は今でもちゃんと脳に刻みこまれている。
(ファーストキスの想い出掲示板より 2011年4月7日 公務員 24歳 O型)

 
 つまり、修学旅行の最終日に、早朝のホテルのロビーで、ファーストキスしたんですね。うんうん、思い出に残るキスでしたねえ。付き合って6年、このままゴールインするのかな?

 
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